第13回韓国大学生日本語ディベート大会報告

第13回韓国大学生日本語ディベート大会

【開催報告】日韓の未来を担う若者たちの熱き言葉の戦い

~第13回韓国大学生日本語ディベート大会、釜山外国語大学が優勝~

 11月8日(土)および15日(土)の両日、「第13回韓国大学生日本語ディベート大会」が開催されました。本大会は、釜山日本人会と韓国大学生日本語ディベート大会運営委員会の共催により行われ、韓国全土から18大学22チーム、総勢90名の学生が参加しました。

韓国最高峰の日本語の祭典

 本大会は、韓国で日本語を学ぶ大学生が3~4名でチームを組み、一つの論題に対して肯定・否定の立場に分かれ、約40分間の激論を交わすものです。審査員や運営スタッフを含めると130名を超える規模となり、上位入賞者10名には副賞として外務省による7泊8日の日本招聘プログラムが授与されるなど、名実ともに「韓国最大・最高峰」の日本語大会として知られています。今年の論題は、現代社会の課題を鋭く突いた「韓国は16歳未満の青少年に対しSNSの利用を制限すべきである。是か非か。」でした。予選(オンライン)を勝ち抜き、オフラインで行われた本選では、各チームがこの日のために約2ヶ月間、徹底的な資料調査と議論を重ねてきた成果を遺憾なく発揮しました。その姿からは、勝利への執念と共に、日本語学習に対する真摯な情熱がひしひしと伝わってきました。

言葉を超えた「人間力」の育成

 本大会を通じて学生たちが見せたのは、単なる「日本語の流暢さ」だけではありません。 聞く・書く・読む・話すという語学の4技能に加え、相手の意見を正しく理解するコミュニケーション能力、チームで最適解を導き出す協働力、論理的に物事を捉える批判的思考、そして創造性や情報リテラシーといった、いわゆる「21世紀型スキル」の高さが随所に見られました。変化が激しく、複雑化する現代のグローバル社会において、他者と協働し問題を解決する力は不可欠です。本大会は、まさに将来の日韓の架け橋となる人材を育成する重要な教育の場であると、改めて認識させられる機会となりました。

大会結果と今後の展望

 熱戦の結果、見事優勝の栄冠に輝いたのは「釜山外国語大学Bチーム」、準優勝は「南ソウル大学」となりました。当日は釜山日本人会より会長および副会長が出席し、主催者を代表しての開会挨拶、ならびに表彰式での授与を務めさせていただきました。学生たちの輝くような眼差しに触れ、日本人会としても、今後も韓国で日本語を学ぶ彼らを力強く応援していきたいという思いを新たにしました。なお、来年の第14回大会本選はソウルで開催される予定です。日韓の若者たちが紡ぐ未来への対話に、引き続きご注目ください。

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